調査

悪女のハナシ・・・(1)

まあ、前回同様、フィクションです。探偵の楽しい作り話と思って楽しんで下さい。万が一ホントにあったハナシでも本人が特定されないので全く問題はありません。

今回は悪女の話です。
どうぞ・・・

〜郊外の邸宅にて〜

事務所の電話が鳴った。

出ると初老の男性だ。3年前から交際をしている女性を調べて欲しいとの事である。婚姻関係にある場合でもDVでシェルターにいる妻を調べるなんてケースは絶対に手が出せないので、ましてや彼氏・彼女関係の調査は慎重に慎重を重ねて対応する。

男性は自宅での面談を希望した。日時を取り決めて電話を切った。

郊外のいわゆる「邸宅」と呼べる一軒家である。屋根付きのガレージには4~5台の駐車スペースがあるが車は停まっていない。

インターホンを鳴らすと玄関が開き、男性が「どうぞ」と言う。玄関を入り、リビングに案内された。室内はヨーロッパ調のインテリアで統一され、落ち着いた雰囲気である。しかし室内の角にうず高く積まれている高級ブランドの紙袋が気になる。

相談内容を聞くと、男性は60代で、交際している彼女(60代)の浪費が最近はひどくなっているので調べて欲しい、との事である。
毎週、親の治療費という名目で80万から100万超を請求されるという。そして総額はなんと数千万となっているらしい!!・・・(犯罪クサ・・・)
男性は小柄で「ダンディ」とは程遠く、どちらかと言うと「カワイイ」系だ。その女性にどれだけの魅力があるのか知らないが、そんな女性と手を切ればいいのに・・・と思ったが・・・(つづく)

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