まず調査会社・探偵会社には大きく分けて元請けと自社請けと下請けがあり、それらを専門としている会社や両方を使っている会社があります。
ざっくり分類すると
■元請け専門の会社
自社に調査スタッフがいないため下請けに流すのみ。いわゆるブローカー。大手に多い形態。
■下請け専門の会社
様々な理由により、自社で仕事の受注が困難なケースが多い。経験値は高いので、探偵としての現場技術は高い。
■自社請け専門の会社
自社で直接お客様と契約を結ぶ。案件も原則自社スタッフで実施する。お客様とのコンセンサスが緊密。
となります。
当事務所は基本、自社請けです。当事務所で請けて当事務所のスタッフで調査を実施します。
案件数が重なってスタッフが足りない場合は、協会加盟の探偵社などにヘルプを要請する場合もあります。その場合、いわゆる「元請け」になります。逆にスタッフが空いている時はヘルプ要請を受け「下請け」もやります。
自社での案件消化が基本で、元請けも下請けもやる当事務所だからこそ言える事ですが、調査を実施するうえで最も大切な事のひとつ、そして問題点でもある事は元請けの資質です。
前述しました「元請け専門の会社」とは、大手や準大手がそれらに該当し、(全てとは言いませんが)利益追求を優先し過ぎて、依頼者(社)の事をほとんど考えていないというケースを耳にします。
どういう事かというと、下請けを使うから経費が嵩み、更に水増しして、依頼者に法外な請求をしまくるという事です。
当事務所は受託する調査の大半を当事務所のスタッフで実施しています。よって大手の1/3〜1/10の費用で調査が可能なんです。※結果になかなか繋がらないお客様には無償対応したり・・・
もう今は信頼の置ける探偵社の下請けしかやらない当事務所ですが、以前は大手や準大手の下請けもしていました。その時期によく思っていました。「この調査って意味あるのかな?意味ないなら早めに解除すれば、お客様の費用負担は軽減できるんじゃない?」って。具体的には
・尾行が切れてしまって何時間も経って、明らかにもう対象者の再キャッチは出来ないから別日での再調査を提案すべきでは・・・?
・浮気調査で毎回不貞相手が同じなのに、自宅まで尾行する必要ってあるかな・・・?別れた時点とか極端なハナシ、ホテル出た時点で終了じゃない?
・対象者の面取り(人相確認)って、無駄に長時間も張り込まないで、もっと効率いい方法あるでしょ?つか、張り込み中にSNSで判明したし・・・
ここからは少し極端な表現も含まれますが、これらは元請けがお客様と現場調査スタッフとの間で「調整役」をしている事が原因です。つまり、お客様と現場スタッフはコンセンサスが取れず、お客様は調査現場がいまどんな状況か分からず、調査現場はお客様が何を本当に欲しているのか分からないのです。
例えば、上記の場合「いま、この様な状況で、再キャッチにはこの手法がありますが、可能性は低いので別日に対応の方が適切です。」という提案すらしていないのです。だって契約という大義名分のもと、明らかに無駄な調査だって調査しちゃえば請求できるから。そしてソレが元請けの資質なんです。
確かに法人案件では調査の結果より調査自体にウェイトを置くケースもあり、調査を実施する時もあります。その場合、現場の調査スタッフは「なんのための調査?」って感じないよう、きっちり調査の主旨を伝えて現場に立ってもらいます。つまり当事務所では現場のスタッフから直接お客様とコンタクトを取っている担当者まで、全てのスタッフが情報を共有し、一丸となってお客様のために調査にあたっているのです。
元請け専門の会社は、いかに高額の案件を成約するかに重きを置き、ただ案件を消化する事に専念し、現場のスタッフが「?」に思っていても、無駄な調査を敢行し、いかにお客様を(無駄な調査をしている事を)納得させるかに日々奮闘しているのです。
某大手探偵社の代表は、裁判所で会った時「もう、調査の現場より、ココ(裁判所)で、毎日来る返還請求額を抑えるのが仕事ですよ」と言ってたなぁ・・・そりゃテキトーな仕事してりゃ「おカネ返せ~!!」って言われるわな・・・